はじめに
男の子に多いみたいなのですが、鼠径ヘルニアという腸が腹膜を押して突起のようになる病気があります。よくあるパターンとしては生まれつきで発症し、基本的には自然治癒はしないので手術にて対応が必要です。
そんな鼠径ヘルニアを子供が発症したものの、無事に手術も終えたということでこの辺りの情報を時系列にてまとめてみました。
発見編
まずはいつどのように発見したかという話。
おむつ替えの際に、股間の少し上にてぷくーっと腫れている箇所を発見しました。
上にもある通りでネットで調べて分かった点は以下。
- 男の新生児の30人に1人は鼠径ヘルニアになる(女の子はもっと少ないらしい)
- ふくらみを指で押して戻るようであれば緊急の心配はない
- 逆に押しても戻らなかったりすると腸が壊死する可能性があるので緊急手術が必要
親が触診として押しても良いということだったので、軽く押すと「プチュプチュ」という音とともに戻って行きました。当日はその程度で終え、翌日行きつけのクリニックに連れて行くことに。
病院編
クリニックに連れて行くと、先生からは「これは鼠径ヘルニアですね」とあっさり言われました。それくらいによくある模様。
近くの総合病院に紹介状を書いてもらったついでに言われたのは「嵌頓状態(ハマって戻らない状態)」にならないよう気を付けてあげて、という話。特に自然体では膨らみがないものの泣いたりすると腹圧がかかってヘルニアが出てくるので、泣かせすぎは要注意とのこと。そんなこと言っても赤ちゃんは泣くのでしょうがないような...
総合病院の小児外科に連れて行くと、子供がまだ生後1ヶ月半ということで「生後4ヶ月になった時に手術をしましょう」という話になりました。これを後ろにずらした理由は同手術は全身麻酔を用いるので、できるだけ子供に負担をかけないようにするため。
しかしそこでも「もし親御さんがヘルニアが気になって心身共に参ってしまうのであればもっと前倒しも可能です。もし嵌頓状態になれば即手術ですし」とのコメントもいただきました。ここは夫婦で話し合い、4ヶ月頃に手術をさせようと決定。ちなみに今回はTAPP(腹腔鏡手術)というヘソとお腹の下を切ってそこにカメラを入れる手法を選択したため全身麻酔ですが、鼠径部を切って行う手術もあってこちらは局所麻酔で行えるとのこと。ただし、デメリットとしては「男児の性器周りに傷をつけてしまう可能性が相対的に高い」点。そう言ったこともあり、最近はTAPPが主流みたいです。
と言うわけで数ヶ月の手術待ち。ギャン泣きするとすごい勢いでキンタマ部分が膨れ上がりゾッとしましたが、嵌頓状態にはならず手術日を迎えることができました。
手術&入院編
スケジュールとしては
- 1日目:入院
- 2日目:手術
- 3日目 : 経過観察
- 4日目 : 退院
というもの。
この入院には親も付き添いで寝泊まりはでき、付き添う比率は半々くらいとのこと。個人的には付き添わなくても良いように感じましたが、子供が哺乳瓶ではなく母乳をよく飲んでいたので妻も一緒に入院。大部屋だと1,000円/日ですが個室だと20,000円/日ということで大部屋を選択。周りの声や同室の子の泣き声は聞こえるものの、特に問題はなかったという後日談は妻から聞きました。
そして病院内にはコンビニはあるもの、閉鎖空間にいると食べるくらいが楽しみだろうな〜ということで、毎日食事とスイーツをデリバリー。これが思ったより喜ばれたので、同手術を行うにあたって奥様が付き添い入院を選択された場合は旦那さんも休みを取っておくことをオススメします。
そして肝心の手術ですが、2時間程度で終了。手術が終わるとお医者さんから
- ヘルニア手術は正常に完了
- 膨らみがあった反対側も確認したがそちらは問題なかった(もしこちらもヘルニアが見られると合わせて手術してもらえた)
- 特に問題はなかったが性器周りにダメージがあった可能性は0ではない(このダメージに気づくのは子供が妊活を始めてからかも?)
- 手術対応の影響でキンタマが上がってしまう事象はあるのでもしそれが起きていたら連絡ください
と言った説明を受けました。
お会計は結局付き添い入院のベッド代で約4000円程度。日本の健康保険制度や子供の医療費0に感謝感謝...。その日から普通に生活はして良いものの、予防接種は2週間程度空けてください〜というのだけは気にしました。
終わりに
最初に総合病院に連れて行ってから手術をするまでの期間は嵌頓状態にならないか?という点でハラハラしましたが、無事に手術日を迎えることができて良かったです。そして手術を終えると金玉付近が本当に左右対称になって、泣いてもふくらみが出て来なくなりました。やったね。
一応お腹には1,2mmの傷はあるものの、気にならない程度。手術終わりで酸素マスクと点滴がついた子供を見るのは心が痛みましたが、改めて日本の医療現場には感謝です。以上、この記事が同じ境遇の方の参考になれば幸いです。